オシャレ男子必見!ファッションとサステナビリティ入門

日本にいると、街はキレイ、ごみの分別・リサイクルなど、環境問題についてはきっちりむきあって、責任を果たしていると感じるだろう。しかし、それは生活ベースであって、普段何も気にせずに着ている洋服や小物アイテムなど、消費に関して、あなたはエシカルで責任のある行動をとってるいるだろうか?今回は、筆者の専門であるファッションとサステナビリティの入門編をお届けしよう。

ファッション業界と環境問題

ファッション業界は最も地球に負担をかけている業界の一つだ。大きな理由としては、市場規模がグローバルで200兆円超えである超巨大市場だからだ。2000年代に入ると、ファスト・ファッションが台頭し、そこでは毎週のように新しいデザインの洋服が投入され、売れ残りはセールとして売りさばき、多くの場合廃棄場行きとなる。このように、たくさんの資源をつかい、製造段階でたくさんのコストをはらうファッション業界は、地球への負担が大きい。

サステナビリティ

この単語、読者なら聞いたことがあるのではないだろうか。しかし、サステナビリティって広義な単語すぎてなんのことかわからないという人も多くないと思う。一般的な辞書では、”持続可能性”や”商品とかサービスを作ることで環境破壊に寄与せずに持続できること”などと定義されているが、筆者はメンタリティだと捉えている。ファッションでサステイナブル?環境破壊?と思うかもしれない。そこで、トリプルボトムライン(おそらくほとんどのみなさんにとって新しい概念)を用いてわかりやすく説明しよう。

トリプルボトムライン

この言葉に馴染みのある人は少ないと思う。これは、英国のジョン・エルキントン氏が、ビジネスで必須の決算書が経済的評価のみであることを問題視し、経済面に付け加え、社会面・環境面でも評価すべきであると提唱したものだ。現在では、非営利団体Global Reporting Initiative (GRI) のサステナビリティレポートガイドラインの基盤となっている。

さて、経済的指標であればみなさんに馴染みがあるのでわかりやすいと思うが、ファッションにおける社会的、環境的な指標はどのようなことなのかみていこう。

社会的指標とは、労働環境などの人権に関わる部分や社会貢献である。
労働環境で例をあげれば、2013年にバングラディシュの首都近郊でおきた事故だろう。ラナ・プラザ(商業施設)が建物ごと崩壊し、そこにあった縫製工場に努める約1000人が亡くなった。ここでは、なぜ起きたのかが問題である。縫製工場で勤務する従業員は建物の老朽化から生じる異変に気づき、マネージャー等に伝えていたものの、マネージャー陣はそれに応じることなく、従業員はそこで働くことを余儀なくされていた。また、その従業員からの申し立てにたいしてマネジャーは、黙って仕事を続けないなら解雇することも示唆していたとのこと。このように、人権問題を無視し、コストを抑え会社の成長だけを目指しても、サステナビリティなビジネスではないということだ。社会貢献という面では、ZOZOなどの大手が行う、災害時の寄付や売上の一部をNPO等に寄付することなどがある。

環境的指標とは、資源節約や汚染対策を行っているかの指標だ。
多くの人は、コットンのTシャツを一枚は持っていると思う。それではこのコットンのTシャツ一枚を作るのにどれくらいの資源をつかって、どんな環境汚染を引き起こしているか考えたことがあるだろうか。WWFによると一枚のTシャツを作るのに必要な水の量は、2,700リットルにもなるという。綿花栽培の灌漑水に始まり、生地などの染めや仕上げなど、多くの製造工程で水を使うからだ。もし生地の染色料が化学的なものであれば、それは多くの場合川・海に流れ出る。

正しい消費者になるために

このように、ライフスタイルの一つとして確立され、生活の必須アイテムとしてつかっている洋服は、いろいろな犠牲を伴って作られているのだ。それでは、わたしたち消費者はどのような選択をしていかないといけないのか。入門編なので、実際に明日から実践できる方法をご紹介しよう。

まず不必要な物は買わない、古着を買う、レンタルする、使い終わっても捨てずにリサイクル等を行う、そして意識的に以下のような生地を選択することをおすすめする。

・天然素材で製造において水を殆ど使わないシルク
・コットンであれば殺虫剤を使わずエコシステムを守れるオーガニックコットン
・テンセルやモダールなど、サステナブルな方式で製造されたもの
・リサイクル生地(海のゴミから作られたもの、使い終わったペットボトルからできたもの等、技術の発展により多く存在する)

次回予告

少しは理解が深まり、もっと知りたいという気持ちになっただろうか?次回の記事では、おすすめ関連書籍をご紹介するので、お楽しみに。