【連載】芸術に触れて男のツヤを出そう!ニューヨーク美術館訪問レポ③メトロポリタン美術館(The Metropolitan Museum of Art)

連載第三弾は、知名度が非常に高く、世界三大美術館として知られるメトロポリタン美術館(通称the Met/メット)を紹介しよう。世界三大美術館といわれるには理由がある。規模の大きさ、コレクションの幅、クオリティの高い展示内容、エキシビションの多さなど複合的な評価に基づいていると感じる。

また、アートに興味がなくても、知らぬ間に知っているケースは多いかも知れない。なぜなら、世界で一大旋風を巻き起こしたゴシップガールを代表する海外ドラマや映画などのシーンで使われていることや、毎年ファッショントレンドが生まれるメットギャラ/Met Galaは本美術館の玄関から外の階段までを使って行われているからだ。

基本情報

1870年、アメリカで最大の美術館であるメトロポリタン美術館は、金融業界で働くビジネスパーソンを中心としたアメリカ市民達によって設立された。アートの研究奨励と発展の目的で設立され、ただの宝庫というよりは、エキシビションなどのイベントを通じてアートが活気づき、時と文化を超えたアイデアを創出するような場所を目指している。高級ブランドが立ち並ぶ”五番街”に面し、マンハッタンの象徴の一つである”セントラルパーク”の中に位置する。アート作品数は常設展示品だけで200万点以上あり、5000年前のアートから現代アートまで幅広いカテゴリーで構成されている。

メトロポリタン美術館の特徴は、世界のアート作品が、時代別(ルネッサンスからバロックなど)、そして国別(エジプト、ギリシャ、中国、アメリカ、そして日本)など、テーマがはっきり分かれている点だ。そして、印象派のクロード・モネ、ルノワール、ピカソやポップアーティスト等、大人気作品も鑑賞することができるため、アート初心者から玄人までをも魅了する美術館だろう。

館内アート作品ミニツアー

まず美術館の正面玄関を背にして右側のウイングから中に入ると、エジプトの展示で始まる。すぐに見えるのが、ペルネブの墓だ。この墓は、迷路のような細い通路になっており、壁画とその中にあるアート作品を楽しむことが出来る。

egypt-entrance
ベルネブの墓

道なりに奥に進んでいくと、ルネッサンス期の西洋アートが多く並んでいる。

darkcolorart
初期の頃なので色が暗めの作品が多い。メットでは模写もできる。
goldandcolorfulandtextureart
ルネッサンス期に入り、金色やビビッドなカラーがつかわれ、テクスチャーも様々なものが使われている。

そこを抜けると、エジプトのヌビア遺跡に存在したデンドール神殿が寄贈されて館内に復元されている。ナイル川のほとりにあったことから、それを再現するべく神殿の近くには水がはられている。個々の空間はエジプトの展示スペースのハイライトだろう。光がさし、広々としているこの空間は、何時間いても飽きさせない。

デンドール神殿
復元されたデンドール神殿

奥に進んでいくと、日本の展示スペースが用意されている。もちろん、前回の連載第二弾で紹介した、イサム・ノグチの展示も含まれている。本美術館に4点存在する彼の作品の中でも、最も気に入っているのがこの作品「Water Stone」だ。イサム・ノグチが手掛けた最後の作品の一つでもある。禅の極みといっても過言ではない。

zen-isamunoguchi
Water Stone

この写真だと、どこに水があるのかわからないだろう。わかって、真ん中のくぼみに水が入っているのかと思われるかもしれない。実際は、水が流れているのだ。そう、この作品は水の音を楽しむために設計されている。実際に現物を見ても、よく目を凝らさなければ、水が流れていることが気づかないほど精巧に設計されている。

最後はニューヨーク・ブルックリン出身のアーティスト、アレックス・カッツ。彼はポートレイトを中心に手がけているポップアーティストだ。どこかで見たことあるのではないだろうか。シンプルだが、色の使い方、表情、構成、などが独特で一度見たら忘れられない作風だ。

Alex Katz
アレックス・カッツ/Alex Katz

語りきれない、そんな美術館

いかがだっただろうか。今回紹介したのはほんの1パーセント未満にしかすぎない。実はこの美術館、1階からはじまり、道なりに沿っていれば、2階部分に自然と行けるのだが、実は地下もある。(割と地下の存在を知らない人が多い。)地下には印象派の作品も多くあり、見ごたえがあるので覚えておくとよいだろう。

実は、これだけで十分すぎるコンテンツ量のメトロポリタン美術館だが、実は姉妹美術館がもう2つ存在する。そこで第4弾は、少しニューヨーク・マンハッタンの中心地から離れてしまうが、時間をかけて行く価値のあるメトロポリタン美術館クロイスターズを紹介しよう。