【連載】芸術に触れて男のツヤを出そう!ニューヨーク美術館訪問レポ②ノグチ美術館(The Noguchi Museum)

連載第二弾はニューヨークシティではなく、クイーンズに位置する筆者の愛してやまないノグチ美術館。ニューヨークに日本人の美術館があるの?いやいやなんでニューヨークまで来て日本人の美術館行かなきゃいけねえんだよ。などいろいろな感想をもつだろうが、一度そのような感想は胸に留め、本記事を見てほしい。興味をもってくれるはずだ。

日本人の知らない日本人

世界で活躍する日本人を読者は何人頭に浮かぶだろうか。知っている分野で多いのは、サッカー、野球、テニスなど競技人口の多いアスリートが多いのではないだろうか。今回紹介する美術館を作ったイサム・ノグチという名を一度でも聞いたことがあるだろうか。イサム・ノグチは日系アメリカ人でスカルプチャーを得意とする世界的な有名デザイナーだ。彼の生涯をここの数行で紹介するのは不可能なので、今度連載にする予定の日本人の知らない日本人特集の第一回をイサム・ノグチの紹介にしようと思う。きっとキャリアも遊びも頑張る読者にとって、このようにグローバルで活躍する有名人/著名人の活躍はモチベーションに繋がると思う。

禅の極み

入ってすぐに石の彫刻に出迎えられる。無機質な床、グレーがかったレンガの壁、打ちっぱなしの天井、そして外からの光と電光、それによってできる影。これら全てがうまく調和したこの空間にまずは圧倒されることになる。口数は減り、ただただ見たり、歩きながら周りを見渡したりする。このような状態は、なにか神聖なところに入ったあの研ぎ澄まされた感覚に似ている。

2階に上がると、次は代表作とも言える照明彫刻”Akari”をみることができる。ここでは、異なるデザインを200点以上も世に出したというAkariシリーズの一部を見て楽しむことができる。

Akariシリーズは、イサム・ノグチが1951年に岐阜県を訪れたことで端を発する。岐阜県は、竹ひごと和紙でつくる提灯と傘が名産として知られており、その技術を習得したイサム・ノグチが照明に応用した。全てのAkariは職人によって作られており、和紙を通した光は自然光に近くなる。この日本の素材と伝統工芸をクリエイティブな発想で、モダンで欧米な家にも合う照明器具にデザインした。Akariの意味は、照明としての明かりということだけでなく無重力という意味も含めている。またイサム・ノグチはこのAkariを「詩的で儚く不確定である」とも言っている。

ディスプレイの仕方がクリエイティブで、多くのデザイナーやアーティストがここに訪れている。そして、また違う層の人達をも魅了している。それはインスタグラマー(プロ・アマ問わず)などの、映えスポットを探し求めている人たちだ。筆者が訪問した日も、若い女性客の多くがここで楽しそうに写真撮影をしていた。

そしてまたさらに先に進むと、石の彫刻が広がっている。そこには、大きな窓も付けられており、また外からの明かりと中の照明をうまく組み合わせている。ここにある作品には、人間の体の一部に見えるような彫刻が存在していた。アートは人それぞれ、自由に考えることができるし、あえてどのような意図でつくられているのか等、背景を知る場合/知らない場合で楽しみ方が変わる。

作品を見終わるとそこにはおしゃれなカフェが用意されている。そのカフェには、パッケージがおしゃれであまりみたことのない瓶詰めの飲み物、イサム・ノグチをしる本、そしてAkariシリーズの製品も販売している。売店でこれらAkariの製品をみて、実際に欲しくなる人も多いのではないだろうか。ただ多くの方が旅行者であることを考えると、その欲しいという欲求は抑えて、日本のアマゾンで購入したほうが良いだろう。https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A4%E3%82%B5%E3%83%A0%E3%83%8E%E3%82%B0%E3%83%81-ISAMU-NOGUCHI-AKARI-37D/dp/B005MUBRAK

いかがだっただろうか。ニューヨーク訪問の際にノグチ美術館にも来ようとおもっていただければ嬉しい限りだ。またちょっとでもイサム・ノグチに興味が出たという方で、海外にはこれないという読者には、日本にも多くイサム・ノグチの作品を堪能できる場所があるので、調べて行ってみるのもいいと思う。

連載第3回目も近日公開予定のため、お見逃しなく。